結婚式のご祝儀袋、これで完璧!選び方から渡し方までマナー徹底解説
結婚式に招待されたら、まず悩むのがご祝儀ですよね。金額はもちろん大切ですが、実はご祝儀袋の選び方、書き方、包み方、そして渡し方にも、お祝いの気持ちを伝える大切なマナーがぎゅっと詰まっているんです。「失礼のないようにしたいけど、どうすればいいの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、結婚式のご祝儀に関するあらゆる疑問を解消し、自信を持って新郎新婦を祝福できるよう、基本中の基本から応用まで、分かりやすく徹底解説します。
1. ご祝儀袋の「選び方」:水引と熨斗(のし)に注目!
ご祝儀袋は、まずそのデザインと水引(みずひき)の種類で選び方が変わってきます。
【基本】水引の種類で選ぶ
水引は、贈る目的や回数によって種類が異なります。結婚祝いには「一度きりのお祝い」という意味が込められた水引を選びましょう。
- 結び切り(むすびきり): 固く結ばれてほどけにくいことから、「一度きり」のお祝い事に使われます。結婚、快気祝いなどに用います。結婚式では、この**「結び切り」**を選びましょう。
- あわじ結び: 結び切りと同じくほどけにくい結び方で、両端を引っ張るとさらに固く結ばれることから「末永くお付き合いする」という意味も持ちます。こちらも結婚祝いにふさわしい結び方です。
- 蝶結び(花結び): 何度でも結び直せることから、「何度あっても嬉しいお祝い事」に使われます(出産祝い、入学祝いなど)。結婚祝いには不適切なので、絶対に選ばないように注意しましょう。
水引の色と本数
- 色:金銀、紅白
- 本数:基本は10本。結婚は二人が一つになるという意味合いが強く、5本を束ねたものが2組で10本とされます。これは「両家の結びつき」や「幸福を分かち合う」という意味も持ちます。
熨斗(のし)は必ず付いているものを選ぶ
ご祝儀袋の右上に飾りとしてついているものが**「熨斗(のし)」**です。これは元々「のしあわび」の略で、長寿の象徴であり、お祝いの品物に添えられていました。現代では慶事の贈答品に欠かせないものとされています。ご祝儀袋には基本的に熨斗が付いているものを選びましょう。
包む金額に合わせた袋選び
ご祝儀袋は、包む金額によって見た目の豪華さが異なります。金額に見合わない簡素な袋を選ぶと失礼にあたる可能性も。
包む金額の目安 | ご祝儀袋の特徴の目安 |
1万円〜3万円 | 水引が印刷されたもの、またはシンプルな水引(5本・7本) |
3万円〜5万円 | 本物の水引(5本・7本)、華やかなデザイン |
5万円〜10万円 | 本物の水引(10本)、豪華な飾り、大きなサイズ |
10万円以上 | 高級和紙製、立体的な装飾、凝ったデザインの10本水引など |
2. ご祝儀袋の「書き方」:墨の色と名前のルール
ご祝儀袋の表書きと中袋(中包み)には、書くべき内容とルールがあります。
表書き(おもてがき)の書き方
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上段:結婚祝いの場合、表書きは「寿」または「御結婚御祝」と書きます。字のバランスに自信がない場合は、最初から印字されている袋を選ぶのも良いでしょう。
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下段:水引の下には、贈り主のフルネームを楷書で丁寧に書きます。連名の場合は右から目上の順に書きますが、3名以上の場合は代表者の氏名を中央に書き、「外一同」などと添え、別紙に全員の氏名を書くのが一般的です。
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墨の色:**濃い黒の墨(筆ペン)**で書きましょう。薄墨は弔事(お葬式など)で使う色なので、間違えないように注意してください。
中袋(中包み)の書き方
中袋の役割は、包んだ金額と贈り主を明確にすることです。
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表(金額):中央に包んだ金額を縦書きで書きます。旧字体(壱、弐、参など)を使うのがより丁寧な書き方です。
- 例:参万円(3万円)、五万円(5万円)、拾万円(10万円)
- アラビア数字(30,000円)でも問題ありませんが、フォーマルな場では漢数字の旧字体を用いるのが一般的です。
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裏(住所・氏名):左下に、贈り主の郵便番号、住所、氏名を縦書きで書きます。これがないと、新郎新婦が誰からのご祝儀か分からなくなってしまうので、必ず記入しましょう。
3. ご祝儀の「包み方」:お札の向きと重ね方
ご祝儀袋にお札を包む際にも、大切なマナーがあります。
お札は新札を用意する
「新しい門出を祝う」という意味を込めて、必ず新札を用意しましょう。銀行の窓口や両替機で手に入ります。事前に準備できない場合は、アイロンをかけてでもシワのないおきれいな状態にすることが大切です。
お札の向きと入れ方
お札は、肖像画が中袋の**表側(金額を書く面)を向くように入れます。**また、お札の上下は、肖像画が上に来るように揃えましょう。複数枚入れる場合は、すべて同じ向きに揃えてください。
中袋の包み方
中袋の口は、基本的には糊付け不要です。封を閉じないことで、「簡単に開けられる=喜びを分かち合える」という意味合いが込められています。
ご祝儀袋本体の包み方
ご祝儀袋の裏側は、上側と下側の折り返しがあります。お祝い事の場合は、「幸せが上を向くように」という意味で、**下側の折り返しを上に重ねて閉じます。**これは重要なポイントなので間違えないようにしましょう。
4. ご祝儀袋の「渡し方」:袱紗(ふくさ)とタイミング
ご祝儀袋をそのまま手渡すのは失礼にあたります。袱紗(ふくさ)に包んで持参し、適切なタイミングでスマートに渡しましょう。
袱紗(ふくさ)に包む
ご祝儀袋が汚れたり、折れたりするのを防ぐとともに、相手への敬意を示すために、ご祝儀袋は必ず袱紗に包んで持参します。
- 色:お祝い事には、赤、エンジ、紫、金、オレンジなどの暖色系や慶事用の柄物を選びましょう。紫は慶弔両方に使える万能色です。
- 渡し方: 受付で渡す際は、袱紗からご祝儀袋を取り出し、畳んだ袱紗の上に置いて、相手から見て表書きが正面になるように向きを変えて両手で渡します。「本日はおめでとうございます」など、お祝いの言葉を添えましょう。
渡すタイミング
結婚式の受付で渡すのが一般的です。受付がない場合(例:会費制のカジュアルなパーティーなど)は、披露宴が始まる前や、新郎新婦にご挨拶するタイミングで直接手渡すことも可能です。ただし、食事中や歓談中は避けましょう。
まとめ:心からの祝福をマナーに乗せて届けよう
ご祝儀袋の選び方から渡し方まで、一見複雑に見えるかもしれませんが、これらのマナーはすべて「新郎新婦への祝福の気持ち」と「礼儀」を表すものです。
- 水引は「結び切り」または「あわじ結び」で10本
- 新札を使い、肖像画が表を向くように入れる
- 表書きは「寿」または「御結婚御祝」、濃い黒の墨で丁寧に
- 中袋には金額、住所、氏名を忘れずに
- 袱紗に包んで持参し、受付でスマートに渡す
これらのポイントを押さえておけば、きっとあなたの心からの祝福が、新郎新婦にしっかりと届くはずです。最高の笑顔で、幸せな二人の門出を盛大にお祝いしましょう!