いとこ同士の結婚ってあり？【いとこ婚】のメリット・デメリットと知っておきたいこと
「いとこ同士で結婚するって、大丈夫なの？」「周りからはどう見られるんだろう…」
身近な親族であるいとこ。子どもの頃から知っている仲で、なんでも話せる関係だからこそ、もし恋愛感情が芽生えたらどうすればいいのか、戸惑う方もいるかもしれませんね。いとこ同士の結婚は、日本では法律上認められていますが、気になるのはやはり「遺伝」や「世間の目」ではないでしょうか。
この記事では、いとこ同士の結婚、通称「いとこ婚」について、そのメリットとデメリット、そして気になる遺伝子の問題や、周囲との関係性について、分かりやすく解説していきます。あなたの疑問を解消し、安心して将来を考えるためのヒントが見つかるはずです。
いとこ同士の結婚は「法律上、問題なし」！
まず、最も気になる法律についてですが、日本ではいとこ同士の結婚は法律上、全く問題ありません。
民法第734条から736条には、結婚できない親族の範囲が定められていますが、いとこ（四親等内の傍系血族）は、この「結婚できない親族」には含まれていません。そのため、法的に見れば、いとこ同士が結婚することは自由なのです。
いとこ婚の【メリット】実はこんなに良い点が！
血縁関係があるからこその、いとこ婚ならではのメリットもたくさんあります。
1. 相手の家族関係を理解しやすい
いとこ同士なので、お互いの家族構成や親戚付き合い、家庭の雰囲気などを幼い頃から自然と知っています。結婚後に「こんなはずじゃなかった…」というギャップが少なく、スムーズに家族に溶け込めるでしょう。嫁姑問題や婿入り問題なども、比較的起こりにくい傾向にあります。
2. 親戚付き合いがスムーズ
結婚前から親戚としての繋がりがあるため、結婚後の親戚付き合いが非常にスムーズです。すでに顔見知りのため、改めて関係を築く苦労が少なく、和やかな雰囲気で親族行事に参加できます。特に、親族が多い家庭では大きなメリットと言えるでしょう。
3. 幼なじみのような安心感と信頼感
子どもの頃からお互いを知っているため、恋愛関係に発展する前から強い信頼関係が築かれています。相手の性格や価値観、育ってきた環境を深く理解しているため、素の自分を見せやすく、安心感のある関係を築きやすいです。
4. 身元が明らかで安心
お互いの身元や家族背景が明らかであるため、素性の知れない相手と結婚する不安が少ないという安心感があります。詐欺や隠し事といったリスクも低く、安心して関係を深められるでしょう。
5. 周囲の理解が得られやすい場合も
親族間で結婚することに理解がある家庭や地域であれば、むしろ「よく知っている相手だから安心」と歓迎されることもあります。昔からいとこ婚が珍しくない地域や家系も存在します。
いとこ婚の【デメリット】事前に知っておくべきこと
メリットがある一方で、いとこ婚にはいくつかのデメリットや懸念点も存在します。
1. 遺伝的なリスクの可能性
最も懸念されるのが、子孫への遺伝的な影響です。
いとこ同士は、一般の人よりも遺伝子を共有する部分が多くなります。そのため、特定の遺伝子疾患を持つリスクが、一般の夫婦に比べてわずかに高まる可能性があると言われています。
- 具体的には: いとこ同士の結婚で子どもを産む場合、一般的に、常染色体劣性遺伝病（親は症状がないが、特定の遺伝子を両親から受け継ぐと発症する病気）のリスクが上がるとされます。
- 過度に恐れる必要はないが: リスクはわずかな上昇であり、必ずしも病気の子どもが生まれるわけではありません。しかし、不安がある場合は、結婚前に遺伝カウンセリングを受けるなど、専門家への相談を検討することをおすすめします。現在の医療で調べられる範囲で、具体的なリスクについて説明を受けることができます。
2. 周囲からの偏見や理解の難しさ
法律上問題なくても、「いとこ同士の結婚は珍しい」と感じる人がいるのも事実です。特に、友人や職場の人など、血縁関係をあまり意識しない人たちからは、好奇の目で見られたり、偏見を持たれたりする可能性もゼロではありません。
- 説明が必要になる場面: 「どうして親戚と結婚したの？」と聞かれたり、親戚間での関係性の変化に戸惑われたりするかもしれません。
- 両親や親戚の反応: 両親や他の親戚の中には、いとこ婚に対して抵抗感を持つ人もいるかもしれません。事前にしっかり話し合い、理解を得ておくことが重要です。
3. 結婚後の関係性の変化
- 家族のような感覚からの脱却: 幼い頃から家族のように接してきた関係から、夫婦という新たな関係に変わることに、最初は戸惑いを感じるかもしれません。
- 親戚付き合いでの複雑さ: 夫婦でありながら、いとこであるという二重の関係性が、親戚付き合いの中で複雑に感じられる場面があるかもしれません。
いとこ婚を検討する際に知っておきたいこと
いとこ婚を真剣に考えるのであれば、以下の点についてもしっかり話し合い、準備を進めましょう。
1. 遺伝カウンセリングの検討
前述の通り、遺伝的な不安がある場合は、専門機関での遺伝カウンセリングを受けることを強くおすすめします。これは、結婚前だけでなく、妊娠を考えた際にも検討する価値があります。不安を解消し、納得した上で決断するためにも、大切なステップです。
2. 両家の両親や親戚への説明
お互いの両親や近しい親戚には、早めに正直な気持ちを伝え、理解を得る努力をしましょう。特に、反対の声がある場合は、焦らず、時間をかけて話し合うことが大切です。
3. 二人の関係性を深める努力
幼なじみのような安心感はメリットですが、一方で「家族だから言わなくてもわかる」という甘えにつながることもあります。夫婦としての関係性を築くためには、改めてお互いの価値観や将来について深く話し合い、「家族」から「パートナー」への意識の転換をしっかり行うことが重要です。
まとめ：いとこ婚は「あなたたち二人の選択」
いとこ同士の結婚は、法律上認められており、他の結婚と同じく、メリットもデメリットも存在します。遺伝的な懸念は専門家への相談でクリアにできる場合も多く、周囲の目は時間が解決してくれることもあります。
最も大切なのは、あなたたち二人自身が、お互いを深く愛し、共に人生を歩んでいきたいと心から願っているかどうかです。周囲の声に惑わされず、二人でよく話し合い、納得のいく選択をしてくださいね。あなたの幸せを心から願っています！