20アンペアと30アンペア、結局何が違う?あなたの電気契約、見直してみませんか?
「うちの電気契約、20アンペアだっけ? 30アンペアだっけ?」
「そもそもアンペアって何? 違いがよく分からない…」
家電製品を使う上で、「アンペア(A)」という言葉を耳にすることは多いですが、実際に20アンペアと30アンペアで何が違うのか、いまいちピンとこない方もいるのではないでしょうか。
ここでは、20アンペアと30アンペアの違いを、普段の生活にどう影響するのかという視点から、わかりやすく解説していきます! ぜひ最後まで読んで、ご自身の電気契約を見直すヒントにしてみてくださいね。
アンペアってそもそも何?電気の「道路の幅」をイメージ!
まず、アンペア(A)とは、**「一度に流せる電気の量」**を示す単位です。例えるなら、**電気の「道路の幅」**のようなものです。
- アンペア数が小さい(道路の幅が狭い):一度に多くの車(電気)が通ると渋滞(ブレーカーが落ちる)してしまう。
- アンペア数が大きい(道路の幅が広い):一度に多くの車(電気)が通ってもスムーズに流れる。
電気契約のアンペア数は、この「道路の幅」をどれくらいにするか、ということを決めることなんです。
20アンペアと30アンペア、一番大きな違いは「同時に使える家電の量」!
20アンペアと30アンペアの最も大きな違いは、同時に使える電化製品の総量です。
- 20アンペア(20A):一度に使える電気の総量は**2000W(ワット)**まで。
- 一人暮らしで、家電を同時にあまり使わない方向けです。
- 例えば、「エアコン」「冷蔵庫」「テレビ」は常時ONにしていても、そこに「電子レンジ」や「ドライヤー」のような消費電力の大きい家電を同時に使うと、ブレーカーが落ちてしまう可能性があります。
- 30アンペア(30A):一度に使える電気の総量は**3000W(ワット)**まで。
- 一人暮らしで複数の家電を同時に使いたい方や、二人暮らしの方に最適です。
- 消費電力の大きい家電(エアコン、電子レンジ、ドライヤーなど)をいくつか同時に使っても、ブレーカーが落ちる心配が少ないです。
一般的に、日本の家庭の電圧は100V(ボルト)なので、アンペア(A)とワット(W)の関係は、
ワット(W) = アンペア(A) × ボルト(V)
で計算できます。つまり、
- 20Aの場合:20A × 100V = 2000W
- 30Aの場合:30A × 100V = 3000W
となります。
具体的にどんな家電が使える?アンペア数ごとの家電例
では、それぞれのアンペア数で、具体的にどんな家電を同時に使えるのか見てみましょう。あくまで目安なので、お手持ちの家電の消費電力(ワット数)は取扱説明書などで確認してくださいね。
【20アンペア(2000W)で使える家電の例】
家電製品 | 目安アンペア(A) |
冷蔵庫 | 2.5~3 |
テレビ | 2~5 |
照明 | 1~3 |
エアコン(冷房・暖房) | 5~8 (立ち上がり時15~20) |
炊飯器(5.5合・炊飯時) | 13 |
電子レンジ | 12~15 |
ドライヤー | 10~12 |
洗濯機(洗濯時) | 1~2 |
20アンペアのケース:
冷蔵庫、テレビ、照明は常時使っていても、合計で数アンペアです。しかし、そこに電子レンジ(15A)とドライヤー(12A)を同時に使うと、合計が27Aになり、20Aを超えてブレーカーが落ちてしまいます。
**「エアコンをつけながら、電子レンジで温めて、さらにドライヤーを使う」**といった生活スタイルの方には、20Aでは少し厳しいかもしれません。
【30アンペア(3000W)で使える家電の例】
30アンペアあれば、上記の家電を組み合わせて、より多くの家電を同時に使えるようになります。
- 例1: 冷蔵庫、テレビ、照明、エアコン(冷房)、電子レンジ、ドライヤーを同時に使用
- 合計アンペア数が20A台に収まることが多く、30Aならブレーカーが落ちる心配は少ないでしょう。
- 例2: 冷蔵庫、テレビ、照明、炊飯器、洗濯機(乾燥時)、食洗器を同時に使用
- 洗濯乾燥機(乾燥時13A)や食洗器(13A)など、比較的使用時間の長い家電を複数使う場合でも、30Aあれば安心です。
契約アンペア数の変更で変わること:電気代と利便性
20アンペアから30アンペア、またはその逆に変更すると、電気料金と日々の生活に影響があります。
1. 電気の基本料金が変わる
多くの電力会社の料金プラン(特に「従量電灯B」のような一般的なプラン)では、契約しているアンペア数によって基本料金が決まっています。
- アンペア数を上げると(例: 20A→30A):基本料金が高くなります。
- アンペア数を下げると(例: 30A→20A):基本料金が安くなります。
ですので、電気の使用量が少ないのに、必要以上に大きなアンペア数で契約していると、毎月の基本料金を無駄に支払っていることになります。
2. ブレーカーが落ちる頻度が変わる
- アンペア数を上げると:同時に使える電気の量が増えるので、ブレーカーが落ちにくくなります。
- アンペア数を下げると:同時に使える電気の量が増えるので、ブレーカーが落ちやすくなります。
ブレーカーが頻繁に落ちると、その都度復旧させる手間がかかり、生活に不便を感じてしまうこともあります。
あなたに最適なアンペア数は?見極め方と変更のポイント
最適なアンペア数は、あなたの生活スタイルと家電の使い方によって変わります。
- 一人暮らしで、家電をあまり同時に使わない:20Aでも十分な場合があります。
- 一人暮らしでも、電子レンジやドライヤー、エアコンなどを頻繁に同時に使う:30A以上が安心です。
- 二人暮らし以上、または家族が多い:30Aでは足りない場合も多く、40A、50A、60Aなど、より大きなアンペア数を検討する必要があります。
アンペア数を変更する際のポイント:
- ご自身の電力会社に問い合わせる: 契約アンペア数の変更は、契約している電力会社に連絡して手続きを行います。
- 原則1年間は再変更できないことが多い: 一度アンペア数を変更すると、すぐに元に戻せない電力会社が多いです。そのため、変更する際は、1年の中で一番電気を多く使う時期(夏場のエアコン使用時や冬場の暖房使用時など)を考慮して、余裕を持ったアンペア数を選ぶのがおすすめです。
- 集合住宅の場合は管理会社や大家さんに確認: アパートやマンションなどの集合住宅では、建物全体の電気容量が決まっている場合があります。アンペア数を上げたい場合は、事前に管理会社や大家さんに確認を取りましょう。
まとめ:アンペアは「快適な電気ライフ」の土台!
20アンペアと30アンペアの違いは、日常生活で「ブレーカーが落ちるか落ちないか」という快適さに直結します。基本料金を抑えつつ、ストレスなく家電を使えるように、ぜひご自身の生活スタイルを見直して、最適なアンペア数を選んでみてくださいね!
もし、ご自身の生活に最適なアンペア数がわからない場合は、一度電力会社の相談窓口に問い合わせてみるのも良いでしょう。